次男の夏休み
ようやく夏休みが終わりましたが、お子さんたちはどう過ごしていましたか?
うちには息子が3人います。
大学生の長男はサークル三昧。。数日合宿でいないなと思ったら、帰ってくるなり別のサークルの合宿へ。。ま、うまく社会交流できていそうで何よりです。
中3の末っ子は早々に部活は引退したものの、まだクラブチームの活動が11月まであるので、部活→受験への切り替えがうまくいっていなくて、暇さえ合えば遊んでいます。真清田神社の七夕祭りも、4日間皆勤賞でした。
そして、高3の次男ですが、受験生のはずがなかなか目標が定まらず、ゴロゴロして過ごしていましたが、突然、「キャンプ行ってくる」と。。
(どこへ?)
「豊田」
(どうやって?)
「自転車」
(・・・)
(誰と?)
「○○君と。」
○○君は中学のときからのお友だちなのですが、曰く、卒業と同時に就職で、遠くに行ってしまうらしく、遊ぶのは最後になるから、、とのこと。
(何時間かかるの?)
「5時間くらい」
(暑いし、雨降るかもしれんぞ。)
「うん。。なんか、リュックない?」
行きたい気持ちが勝つらしい。
もうその翌朝に出るというので、あるものでしか準備ができません。
寝袋やテントがすっぽり入る、僕が昔使っていた大きめのバックパックを引っ張り出してきました。
自転車は、通学用の普通のママチャリだし、その重さを背負っての走行はかなり疲労するし、場合によっては危険なこともあり得ます。
でもなんか、「行けば何とかなる」というか、世界を信じてるっていうのが彼の中から伝わってきたので、あまり細かいことは言わず送り出しました。
その日の晩も翌朝も、次男から連絡はありませんでしたが、こちらから連絡することはあえてしませんでした。
普段、次男とあまり折り合いのよくない妻が、「無事着いたかな。。?」なんてつぶやいているのを聞いて、やっぱり母親なんだなあって思いました。
翌日の夜遅くに仕事を終えて帰ると、次男の自転車があったのでほっとしたのを覚えています。
家の中に入ると、リビングで真っ赤な顔をして横たわる次男。全身に冷えピタを貼ってあげながらうちわであおいであげている妻の姿がありました。
全身の疲労やら痛みやら、生理学的にもかなり際どい状態ではありながらも、どこか誇らしげな表情に安心しました。
「10時間かかった。。」
「暗くなってきて、、もう限界と思って誰か人の家のピンポン押した」
「キャンプ場の受付が終わるのが20時で、10分前だったけどまだ15キロあって、しかも山の登り道で。。」
「脚は何度も痙攣するし、もう頭も働かないし、ヤバかった」
「自転車こげないし、押すこともできなかった。。」
「キャンプ場の人から何度も電話があって、今どこにいるの?って聞かれた。自転車の2人組どこかな?って、探してくれてたって。。」
「ピンポン押した家のおじさんが、結局キャンプ場まで15キロの道のりを車で送ってくれた。自転車はそこに置かせてもらった。」
「キャンプ場のおじさんが待っててくれた。真っ暗の中、テント立てるの手伝ってくれた。」
「僕ら水ばっかり買ってお金なくて、、五平餅しか持ってなくて、、ぜんぜん足りないけど、、キャンプ場のおじさんがご飯炊いててくれた」
「食べながら、涙出そうだった。。」
「ずっと汗が引かなくて、おかしかった。ヤバかった。」
「すぐ寝た。めっちゃ寝た。何もしてない。」
「次の朝、キャンプ場のおじさんが、車で下に降りる人探してくれた」
「なんか、行って帰ってきただけだった。なんもしてない」
「なんか、おじさんに助けられた旅だった」
「何もしてないけど、今後に活かせる気がする」
「キャパが広がった感じ」
満身創痍ではありましたが、どこか達成感を感じさせる言葉たちでした。
危なくはあったけど、いい体験をしたと思います。
彼が信じる世界を、僕も信じてよかったと思います。
もし僕が連絡していたら、弱音を吐いて彼が得る体験が違っていたかもしれません。
子育ての、何をして、何をしないか、の見極めって難しいですよね。
子どもたちがまだ小さい頃、僕はまだ昭和の雷親父で、時おりドカンと轟のような怒りの雄たけびをあげていました。いろいろと学んだ今、本当に申し訳ないことをしてきてしまったなと猛省するわけですが。。ただただ過去を悔いていても仕方がありません。目の前の子どもたちに対して、自分はどうあるべきか。。?今は、道端にたたずむお地蔵さんのように、丸く柔らかく子どもたちの成長を見守っていようと思っています。「子どもたちを信じて見守る」、特に言葉で伝えるわけではないですけど、なんとなく伝わっているのかもしれません。そういった中で、「自分は大丈夫なんだ」っていう自己肯定感に繋がり、自分を信じて世界を信じる力に結びついてくれるのかな、と。
お子さんのことで悩まれている方も多いとは思いますが、お子さんのことをどうこうしようとするのではなく、一度自分自身を見つめ直してみると、何か変化が出てくるかもしれません。
「トラウマを与えてしまったんじゃないか」って後悔されている方もいらっしゃるかもしれません。でもトラウマは癒えます。適切な刺激、新しい環境で脳や神経系はこれまでとは違ったパターンを形成していきます。
みんなうちの次男のような冒険をすればいいのに、っていう話ではありません。それぞれに体力や気力やストレス耐性が違いますが、今いる現状にほんの少し刺激を加えていくことで、少しずつ世界が広がってきます。
実は、セラピーの場でもそれを目指しています。
例えばちょっとしたことですぐに不安になるとして、ほんの小さな刺激を加えていくことで、少しずつ許容範囲が広がってくるのを促しています。
そのキャパを広げる目的で提供しているのが、
ソマティック・エクスペリエンシング®、
トラウマ脳リセットタッチ、
ここからレジリエンス神経育みプログラム、です。
神経系の耐性領域を広げたい方はこちらをお試しくださいね。
クラニオセイクラルセラピー・バイオダイナミクスや6回券では、別の目的になります。
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