周産期とACE
先日、NHKのEテレで二夜連続でACEについての特集がありました。こういう形で、一般の方にもわかりやすいように伝えていただけると、自分を客観的に見つめるヒントにもなり、そこに癒しが届くかもしれません。
ACE(Adverse Childhood Experiences)とは、小児期の逆境体験を意味し、虐待やネグレクト、家庭の機能不全など、18歳までに経験する深刻なトラウマとなる出来事を指します。これらの体験は、大人になってからの心身の健康問題、特に「複雑性PTSD」などの精神的な問題を引き起こし、対人関係の困難さや社会的な不利にもつながります。
逆境的小児期体験を調べるために、「ACEスコア診断テスト」という調査があります。チェックポイントは、以下の10項目です。
・身体的虐待
・心理的虐待
・性的虐待
・身体的ネグレクト
・心理的ネグレクト
・親の離婚、別居
・家庭内暴力(DV)
・家族のアルコール、薬物依存
・家族の精神疾患・自殺未遂
・家族の服役
ACEが与える影響
脳への影響:ストレス反応を調節する神経系の発達に影響を与え、慢性的なストレス状態を引き起こす可能性があります。
精神的健康:複雑性PTSD(慢性的で長期的なトラウマによる精神障害)などの精神疾患を引き起こすことがあります。
身体的健康:高齢期に特定のがんや心臓病などの慢性疾患に罹患しやすくなると言われています。
感情や行動への影響:
感情の調節が難しくなる
衝動制御が困難になる
対人関係を築くのが難しくなる(他人を信用できない、愛着形成の課題があるなど)
自己否定感が強くなる
もし、心身の不調や対人関係などに難しさを感じていらっしゃる方は、もしかしたら生まれ育った環境や親の状態が影響しているのかもしれません。
そう、その生きづらさ、あなたのせいではないんだよっていうことです。
その後の人生での出会いによって、欠けていたものが補われたり傷が癒されたりする中で、生きづらさが軽減してくることもあります。
また、セラピーの場では、安心安全の環境の中、セラピストとの関係性を構築していく過程で、傷の修復をしたり得られなかったリソースを補い、心身のバランスを取り戻すといったところを目指していきます。
ですので、あきらめず、一歩前へ進んでいただけたらと思います。
そして、ACEと先週参加した周産期の研修で学んだことと照らし合わせてみてみると、親の側のサポートが希薄だったのかなと想像できます。
新しい命が宿るとき、理想的には両親が落ち着いていて、さらに両親を支える人たちが何層にも存在することです。例えば祖父母の存在や、兄弟親戚、地域のコミュニティなど。。
研修で、何層ものサポートを感じてみる、というワークがあったのですが、1人よりは2人、2人よりは3人、のほうが安心してくつろいでいられるということを体験しました。
ある意味、サポートがなかった親も、被害者というか、辛い状態だったのかなと。
ですが、いつまでもこうした負の連鎖を続けていくわけにはいきませんから、気づいた人から、勇気をもって自分を見つめて癒していく、ということを始めていかれるといいと思うのです。
簡単なことはないかもしれませんが、いま、ようやく日本でも理解が進み、社会のサポートも受けやすくなってきています。
そらとりも、その選択肢の1つでいれるように、勉強と自分自身の癒しに励んでいきたいと思います。
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