かといって、親が悪いわけじゃない~SRR修了シリーズ③~

前回のブログの続きです。

あなたが欲していたものを親が与えてくれなかったとしても、

決して親が悪いわけではなかったかもしれません。

あなたを食べさせていくためにただ必死に働いてへとへとになっていただけかもしれないし、

病弱なあなたの兄弟姉妹のお世話につきっきりで、ついあなたと向き合う時間が少なくなってしまっただけかもしれません。

あるいは、あなたのためと思って必死にやってきたことが、実はあなたにとっては重荷だったり。。

親になるための学校があるわけではなく、誰もが親1年生としてあなたを迎え入れます。


でも、そう、それは頭では理解できるけど、身体に染み付いちゃった、または、ぽっかり穴が空いたような感覚が身体にはある。。

その身体の感覚の部分に、優しく寄り添っていく。

それがそらとりのセラピーです。


認知(頭・思考)よりも身体に重点を置きます。

「親が悪いわけではない」というもう1つの理由、それは、親自身もそういう育てられ方をしてきたかもしれないということです。

親自身も発達性トラウマがあり、うまく人と関われない。。

それは、どうしようもないことで、ポケットに入っていない飴玉をあなたにあげることはできないのと同じです。

大人なんだけど、親なんだけど、あなたに寄り添うための神経系が育っていないんです。

そして多くの親は、そのことに気づいてさえいません。

ここが原因で親子げんかになること、多いんじゃないでしょうか?

子どもは、ポリヴェーガルうんぬんなど知らなくても、本能的に不満を感じます。

もっと寄り添って欲しい、共感してほしい、なだめてほしい、だけどそれを与えてもらえない不満です。

小さい子どもだと泣きじゃくるかもしれません。

10代になると反抗期も入り、物に当たるかもしれません。

20代、30代になると、なにかの依存症という形で出てくるかもしれません。

本能的に感じてる我が子の不満を、親は、深いレベルで理解できません。


親は言います。「なにをわけわからんことでぐだぐだ言うてんだ!?」

子どもは言います。「なんで親なのにわかってくれないんだ!!??」

いつまでも平行線をたどり、下手をするとどんどん距離が広がってきます。

成人した子どもに親は言います。「あいつももう大人なんだから、なんとか自分で立ち直ってもらわないと」

一方、成人した子どもは、まだ寂しかったあの頃の幼い子どものまま。。

でも大人としてのプライドや焦りや世間体などが乗っかかってきて、どうにも身動き取れない状態になってきます。


さて、どうすればいいんでしょう?

本当の正解は、それぞれの親子の間にあると思います。

切っても切れないのが親子の縁で、そこから得られるものは計り知れないと思っています。

逃げずに、とことん向き合っていけば。。


息子としての僕は、親の子ども時代に思いを馳せてみます。

田舎の農家の8人兄弟の真ん中だった母は、家には絶えず誰かがいたかもしれないけどみんな忙しくて、きっとほったらかしで、あまり細かいところでかまってもらえなかったかもしれないなあ、とか。。

親として、息子たちに感じるのは、、

「ごめんな、もっと早くに気づいていればよかった」という反省心。

息子たちがまだ小さかった頃、柔軟な神経系が育つ一番大切な時、僕はまだまだ無知で、ずいぶんきついことを言って、やってきてしまいました。自立を促しているつもりだったのが、かなり早すぎた。。それがどう彼らの将来に影響するかと思うと、ほんと申し訳ないという気持ちでいっぱいです。今はただ、優しく見守るお地蔵さんのような存在であろうと、家の中では丸くしております。。


あとは、僕自身の癒しですね。親から受け継いでいない飴玉は、やはりポケットに入っていなくて、子どもたちにも与えられないんですよね。

だから発達性トラウマというものがあるっていう知識と、それを実際に身体に落とし込んでいくセラピーなどの癒しが必要です。

負の連鎖を断ち切るために。




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そらとり神経調律専門サロン

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